2011年6月12日日曜日

「頼みごと」は“試され”ごと

 昨日、飲食店チェーンオーナーの方とお話をした際に、教えて頂いた言葉です。「頼まれたこと」を、ただそれだけをするのではなく、相手に分かりやすく、見やすく、あるいはこうすれば相手のためになるという、一工夫して、頼まれたことを、よりスピーディーに行うことで、確実の信用を得ることができます。つまりは人にものを頼むことで、その人を試しているのだという教えです。

 「一」をいって「十」を知るという言葉がりますが、今どきの人は(なんて年よりくさいセリフでしょう)、なかなか「一」をいって「十」を知る行動をとる人は非常に少ないです。マニュアル化とリスク回避行動、さらには変な効率化追求などから、人は、必要以上のことをしなくなりました。それが無難に世の中を生きていく方法と思っているのです。私が今どきの人間と付き合いたくないのは、おそらく、絶対的な価値観が異なるからでしょう。

 頼まれたことを確実に行うのは当たりまえで、それ以上のことを想像して、あるいは相手の身になって、すすんで行うことに、信頼が生まれ、自分の価値を相手に認めてもらうことになるのだと思います。

2011年6月8日水曜日

今だからできること

 宮城県ゆかりのアーティストが集まって、「みやぎびっきの会」を結成し、歌声を被災地にというイベントの紹介がありました。いろんなところで、チャリティーは行われています。

 それに参加したさだまさしさんが「僕たちは、被災された時には何の役にも立たない人間ですが、少し落ち着いてきて、さあこれからという時には役に立つ人間です。」とおっしゃっていました。

 東日本大震災の被災の映像を見て、その後のニュースを見るたびに、いかに自分は、ファイナンシャルプランナーやコンサルタントの資格は、こんな時に無力なのかと痛感していました。何もできることはない。木材ひとつ運ぶこともできず、資金援助する余裕もない。なんと情けないとずっと思っていました。

 少し前、NHKで「再開」をテーマに、笑福亭釣瓶さんとさだまさしさんが、被災地を訪れ、いろんな人と再会する番組がありましたが、なぜだか涙が止まりませんでした。

 歌を歌う、演技するなど、形のないものを極める人たちは、ある意味、時間というものを提供しています。空間とか空気でもいいかもしれませんが、見てくれるひとに、空間を共有してくれる人に「感動」を与えることを使命とされています。
 いま、震災から時間が経過し、少しずつまわりを冷静に見ることができるようになった心に、優しく語りかけることができるようになったのかもしれません。だからいま、彼らは立ち上がったのでしょうか。

 私にもきっとできることがあると思います。さださんの言うような「こんな時に役に立つ」人間になれるのでしょうか。いや、そういう人間になりたいです。