2011年3月5日土曜日

謀多きは勝ち、少なきは負ける

 西国一の大名までに上り詰める毛利元就の言葉です。もともと、これは出雲の国人、尼子経久の言葉で、大河ドラマ「毛利元就」では、尼子経久役の緒方拳の、劇中での「謀多きは勝ち、少なきは負ける。戦いの世に生きる男のありようだ」というセリフがあります。

 相反する表現で「策に溺れる」という言葉もあります。おそらくこれは。基本があって、王道があって、奇策があるということで、何事も小手先だけではだめだ、芯がしっかりとしていての奇策ということなのでしょう。「奇策は危険を伴う」とも言われていますが、リスクを取らなければ戦局は好転しないこともあります。王道を貫くだけが戦略ではありません。どうせ敗れるなら王道の方が悔いは残らないと言う、武士道のような考えもありますが、負けを前提に戦をする人はいません。

 「情報がすべて。戦う前に結果は見えている」「戦は始まった時にすでに勝敗は決している」「戦わずして勝つことが本当の戦だ」すべて、毛利元就を主人公としたドラマのセリフですが、すべて正しいですね。今の時代にもばっちりと当てはまる言葉です。本田圭介の「すべて準備が大事」に通じるものがあります。「試合の勝ち負けは練習で決まる」「練習は正直」これらもアスリートの言葉ですが、戦うものすべてに言えることです。イチローは練習の仕方にこだわるそうです。効率的ということですね。

 戦国武将からは学ぶことが多いです。「戦」の世の中は嫌いですが、皮肉にも、乗り物やインターネットなどは、軍事により発展したものです。便利の裏側に、多くの人の命が失われていることを忘れないようにしたいものです。