2011年3月1日火曜日

知識・経験・知恵

 ビジネスセミナーや自己啓発セミナーなどでよく聞かれるものですね。「知識×経験=知恵」と表現されていますね。
 知識は大事です。知っていると知らないでは大きな違いがあります。勉強は大好きです。知らないことがわかるようになるんですよ。いつも言いますが、学生時代は、勉強の仕方を学ぶ場です。社会で役に立つかどうかは関係なく、数学や古典、物理や歴史、とにかく何でも学ぶのです。役に立たない物は一切ありません。すべてを学んでいない限り、社会人になって、これが必要だと思っても、その情報を効率的に取るすべを知らないままでいるこおとになります。経営者の会などの場で古典や歴史を知らないと会話がはずます、ビジネスパートナーにも慣れないということがあります。地位が上がるごとに、文化や芸術はついて回ります。経営において数学的発想の場面はいっぱいあります。人間性だけでは切り抜けないことは山ほどあります。知識は絶対に必要です。
 経験も必要です。でも経験だけではダメです。知識に裏打ちされた経験は進歩しますが、やみくもに経験を積むだけでは、時間の無駄とは言いませんが、時間をロスします。表現は乱暴ですが、頭がない人ほど、経験を重視します。知識者を、経験もない頭でっかちと非難しますが、両方大事だということを理解しましょう。
 でも、これだけでもだめなのですね。知識は、アウトプットして初めて開花します。知識を表に出し、それを商品化したり、サービスに転嫁したりと、工夫して世に出す、そこに価値が見出されます。それには、経験が必要です。やったことのないことは時間もかかりますし、失敗もあります。それを繰り返して、効率を上げるのです。それが知恵です。知識と経験から知恵が生まれます。知恵を生むことを意識して経験を重ねます。その時に知識が必要だと、痛いほどわかるのでしょう。
 投資においても「効率的」という言葉をよく使います。少ない投資額で最大の利益を得るなどという時に使います。「資金×時間=収益」でしょうか。良い金融商品とは効率的な商品ということで、リスクに見合ったリターンを得ることができる商品が良い商品となります。リスクが高いのにリターンが少ないのは最悪です。
 私たちの行動も効率的な動きが求められます。ただ、人間は感情の生き物なので、効率的だけを求めると失敗します。「効率×感情=成果」とでも言うのでしょうか、損して得取れのたとえもあります。
 物事単純ではないので、難しいですね。