逆さづりの話を書きましたが、新し発見という意味でも、物事を逆の立場から見る発想はおもしろいですね。この逆転の発想で成功している企業もたくさんあります。テレビなどでも紹介されているので、ご存意の方も多いと思います。
わざと段差や階段を使う介護施設。これはまさに逆転の発想です。わざとお年寄りには厳しい環境を設定することで、体を使ってもらうという、今までの常識を大きく覆した発想です。食事のときも自分でご飯をよそったり、おかずを取ったりしなければなりません。歩けなかった人が歩けるようになったとか、生きる喜びが生まれたとか、なかなかの評判だそうです。
交通の便が悪いところに大型店舗を構えるスーパーが、年間170億円を稼ぎだすそうです。24時間営業、醤油だけでも200以上の品そろえが特徴のようです。立地をカバーできる特徴を持つことのようです。社員モラルも高く、アルバイトにもボーナス支給という、ふつうは考えられない話です。
ビル解体を、ダルマ落としのように、下から順番に崩していくという、まさに、逆さづりの発想です。これが意外な副産物を生みます。重機を持ち上げて上から崩す方法よりも時間が短縮され、爆破の様な廃材も出にくく、エコに貢献している工法だそうです。
これらは以前テレビで紹介されたもので、ご記憶の方もおられるでしょう。
カップラーメンは日本で大人気ですが、海外での販売手法は、ファーストフードで売るのではなく、スープとしてのカテゴリーで販売して成功したそうです。日本よりも麺は短く、具剤も少ないそうですが、食事とともにスープを飲む習慣に目をつけての戦略だそうです。
糸の針穴を、従来の逆の針先につけて開発されたのがミシンであることは有名な話です。純度を上げることに血眼になっていたときに、わざと不純物を混ぜることで生まれた「江崎ダイオード」で、ノーベル賞を受賞した江崎玲於奈博士の例もあります。
逆転の発想と一言で言うのかは簡単ですが、つねにリスクは伴います。それを覚悟してのことなのでしょうか。それとも確固たる信念があったのでしょうか。偶然の産物なのでしょうか。
デメリットをメリットに替える発想も、中にはあるでしょうが、とにかく前向きであることは間違いありません。逆転の発想は実に痛快さを覚えますね。してやったりということを考えている私は、まだまだ小さいですね...