2012年5月2日水曜日

温故知新と非常識

非常識とは、他の業界のうまくいっていることを率先して真似ることが成功の鍵であると、ある経営コンサルタントの方の話です。ということは常識とは、業界の慣習を大事にするということなのでしょうか。

 ここでのポイントは「他の業界」ということです。同じような人と話をしていると、結局は同じことの堂々巡りになります。第三者委員会を立ち上げる必要性はまさにそれで、同じ立場の人と話をしても何も解決はしません。他業種の成功例を、自分の会社でとらえる人は数少ないです。それだけ柔軟な発想がなければいけないということなのでしょう。

 非常識は、決して悪い言葉ではありません。目立つことを嫌う日本人独特の美学から外れるだけで、成功している人のほとんどは、この非常識を常に実践している人たちが多いです。

 他業種というポイントに加え、うまくいっている事例ということも需要です。その業界ではうまくいかないが、ほかの局面では「うまく」いくということはあまりないような気がします。「うまくいく」ことは、どの局面でもうまくいくような気がします。 成功事例は、真似ることも大事ですが、いかに運用しているのかを知って、そこを真似ることが重要です。

 常識とは、世の中の多数決で決まるもので、常識が必ずしも正しいとは限りません。常識にとらわれることで、時代を見誤ることはよくあることです。非常識こそ、新しい道の活路なのかもしれません。

 ただし、温故知新、そこまでの歴史は大切に学ぶべきです。歴史を学んで非常識に挑むべきです。ここまでとは逆のことを言っているようですが、今までの経緯を把握しない限り、何が非常識かはわかりません。今までの中でもよいことは踏襲し、変えるべきところは変える、それが需要です。

 温故知新と非常識、会いまみえないようでいて、実はつながっているのですね。