2012年6月11日月曜日

物知りについて

「物知りは、人間の本質的価値に何ものを加えるものではない。いわんや、物知りを自慢するなどと言うのは、これくらい他愛もないことはない」

 ある書物の中に出てきた言葉です。あくまでも拾ってきた言葉ですよ。

 その本の作者は、クイズ番組を酷評しています。人間と知性の遊戯と言い、退屈まぎれの時間つぶしと、ずいぶんとまあ、すごい表現をしていました。

 確かに、今テレビでは、知性を競うような番組が多いですね。クイズ番組でも、昔のものとはちょっと違って、常識問題などもあったり、学閥争いをしていたりと、 物知りを競うものが多いです。

 テレビの流行は世相を反映するとは言いますが、これは、今の世の中の、何を映し出しているのでしょうか。

 一時は、細木数子さんや江原啓之さんの番組が多かった時代もありました。その時の時代が求めていたのがスピリチュアル系だったのでしょうか。喫茶店で、前世の話をしても平気になったのもテレビのおかげですよね。

 物を知っていても、それをうまく生かせないとなにもなりません。実社会で活用してこそ知識は生きてきます。

 学生時代は、古典も数学も物理も歴史も、すべて必要です。 学校は勉強の仕方を学ぶところで、社会人になってからたくさん勉強することがあり、その時にどうやって勉強したらいいかわからないことが不幸だと、ある人が言っていましたが、よくわかりますね。

 物を知っているだけが良いことではないですからね。

 まあ、前述の、ある作者のように、クイズ番組を、そこまでコケにすることもないでしょうが、テレビ番組も、製作費がないので、番組作りには苦労しているのでしょうね。