2010年10月6日水曜日

上を向いて仕事しろ、下を見て生活しろ

 「上を向いて仕事しろ、下を見て生活しろ。仕事は高みを目指せ、生活は質素に」これは、自民党の衆議院で、大蔵大臣や通産大臣などの狩猟閣僚を歴任、党の重要ポストも経験し、申し越しで総理になれたといわれる、栃木県選出の故・渡辺美智雄元衆議院議員の言葉です。まさに政治家としてのご自身を戒める言葉なのでしょうか。
 いつの時代からか、政治家は「先生」と呼ばれるようになりました。ある代議士がマスコミ関係者から「さん」づけされることに激怒したからともいまわれていますが、「先生と呼ばれるほど馬鹿じゃない」という、川柳にも似た皮肉な言葉もあります。
 現名古屋市長の河村たかし氏は、議会リコールに向けての署名活動中。議員の年収が高すぎると、現在の1800万円の年収を、庶民並みの800万円にしろと訴えています。衆議院議員時代も、議員年金の廃止、一般庶民と同じ年金システムにしろと訴え、高級議員会館には入居していませんでした。
 いまや途方議員は職業議員となり、国会議員は政治屋となり下がり、筋の通ったぶこつな、それでいて豪快な、そして責任感の強い政治家はいなくなりましたね。
 この渡辺美智雄の息子が、今のみんなの党代表、渡辺喜美衆議院議員です。お顔もしゃべり方もお父様そっくりです。デフレ脱却法案では、おそらく脚光を浴びると思いますが、風貌と「アジェンダ」というカタカナ用語が似合わないと感じるのは私だけでしょうか。
 「上を向いて仕事しろ、下を見て生活しろ。仕事は高みを目指せ、生活は質素に」お金を持つようになると、絶対に忘れてしまうようなことです。肝に銘じておきましょう。