2011年2月25日金曜日

12%と0.7%

 GDPに対する金融での収入のウェイトの日米比較です。アメリカが12%で、日本が0.7%です。金融での収入は、金利や配当などになります。
 投資で生計を立てている人に対して、汗水流さず楽して儲けている印象があるようです。あぶく銭という感じなのでしょうか。そうなると、証券会社の人たちはどうなるのでしょうか。投資顧問業の人はどうなるのでしょうか。そろそろ金融業というものを認めていきましょうよ。

 ファイナンシャルアカデミーのイベントが国技館でありました。竹中平蔵氏が講演で、「金融は頭の中が汗をかいている」と言っていました。聞き様によってはいろいろ捉えられますが、投資をする人たちは、すごく勉強しています。世の中の動きにも精通しています。また、いろんなことをよく調べます。勿論失敗もいっぱいして、たくさんの経験をしています。実際にお金を投じて運用していますので、精神面も鍛えられています。

 そろそろ、投資や運用に対しての、今までのイメージを払しょくしましょう。昔は、食卓でお金を話をすると怒られたものです。株でもうければ、黙っていた時代もあります。「あの人株で家を建てたんだって」「あの人配当でピアノ買ったんだよ」と、なにか悪いことをしたかのように後ろ指を指される時代もありました。
 今の日本のトップはサービス業です。楽天やヤフーなど、ちょっと前なら、絶対に受け入れられない世界の人たちです。勿論製造業が土壌を作っていることは間違いないですが、価値観が多様する中、社会構造の変化も鑑み、投資を生業とする世界も認められるようになったほうがよいのでは...
 投資をしていない人でも、景気や株価、あるいは何か良い金融商品はないか気になるようです。投資を生業としている人たちの生態もちょっと改めたほうがよいかもしれません。もう少し社会性を持つことも考えましょう。社会性が持てないから一人でできることを選ぶということもあるでしょう。ITの世界には多いかもしれません。ホリエモンがジーパンにTシャツで公の場に登場することを善しとしない風潮でもありますから、なかなか相互理解は難しいのかもしれません。投資家は引きこもりというイメージもあるのでしょう。
 資産家と呼ばれる、土地持ちの方、親の遺産で食っている人たちは、社会的地位を求めるそうです。町内会会長になるのもそのせいなのかもしれません。名刺、肩書きがほしいそうです。その気持ちも、自分は資産家ではないですが、わかるような気がします。

 いずれにしても言えることは、これからの社会構造の変化、特に社会保障の疲弊が深刻化する中、収入の入り口は複数持つことが大事です。これだけは明らかな事実として受け止めることが必要です。