2011年2月5日土曜日

どうにかしたいことがあったら人は何とかするもの

 これは、今の大河ドラマ「江」の中の、信長の言葉です。江が信長に、家康の正室と長男を殺させた真意を問いただした時に、「秀吉にねねを殺せと命じたら、許しを請うか、自分が死ぬ」と言い、「家康は頭がよいので考えての行動」と江に諭した。そのあとで、「妻の代わりに死ぬ男を決して手放さない。自分の命で身内にまで手をかける男を決して裏切らない」と続けます。
 上司と部下、人と人との関係なのでしょうか。何やら奥が深すぎて、最も人の生き死にが題材となっているせいでもあり、すっとは心に落ちませんが、考えさせられました。
 ただ、その中で、人は追い詰められたら、何とかしなければならないと真剣に考えたら、必ず何とかするものだということが、心に響きました。すごいセリフです。でも、それを信長は人に押し付けているということですからね。人をその状況に追い込んでいるということになります。人を試しているのかと疑われますね。すごい試し方ですが。
 歴史上、大河ドラマなどでも、織田信長という人物はこのように描かられることが多く、実に興味深い人物です。信長は本当は優しい人だ、天下布武というお題目を唱え、平和を願うなど、人間的な面を前面に出すとらえ方と、神をも恐れぬ極悪非道を前面に出すとらえ方と、ドラマの構成によって異なりますが、単に、事実だけで織田信長という人物を見てみたいと思います。そこで自分は何を感じるのかに興味があります。
 戦後や幕末、いつの時代も乱世に使命を持って生まれてきた人の生きざまには、本当に興味がそそられます。